国の政策により、最低賃金をはじめ、賃金の増加を中小企業は押し付けられています。
なぜ、押し付けられているという言い方をしたか?
売上が上がる政策なしに、賃金だけを上げる政策を国がしているからです。
売上は自分で経営者が努力しろよ…。という事かも知れませんが…。
そうそう簡単ではないのです。
値上げをするのは簡単です。弊社の金額はこれからこうですよと宣言するだけですから…。
それに対して、お客様がついてこれるか?という話です。
理屈が通る内容であれば値上げはお客様にも通じます。
昨今の、物価の上昇に対して、経費がかさみ値上げをしなくては、今後お客様へのサービスをする事が困難です。という内容なら、何とか、お客様も納得するでしょう。
国の政策により、従業員に対して給料を増加させたいので、値上げさせてください。といって、お客様は値上げを納得するでしょうか…。
たぶん、よほど理解のあるお客様じゃなければ首を縦にふることはありません。
で、賃上げに対してついて行けない会社は倒産です。
倒産する会社が悪いという風潮がありますが…。今まで、お客様に対して安価な値段設定をして、かろうじて黒字が出てた会社が、強制的な賃上げで潰れるわけです。
お客様に対して優しい会社だったんですよ…。
逆に、どんどん賃上げしても潰れない会社。それが今美化されてますが、もともとそれだけ高く仕事を提供していたという訳です。
見方を変えると、どちらが良い会社なんでしょうかね…。
この問題は根が深く、これからますます大きな問題となりますよ。
良い会社だけが残れるわけですが、上記に書いた理由により、その財政的に良い会社は、お客様目線からすると高額な悪い会社かも知れません…。
残念なことに、これから将来、会社が生き残るためには、悪い会社にならざるを獲なくなります。
ただ、高い金額ではなく、金額に見合った品質を提供しなければお客様は納得行きません。そう考えると簡単に悪い会社にもなれないわけです。
従業員の賃上げ原資を確保するためには、既存の業務は品質を高めてお客様に納得の行く内容で値上げをする必要があります。または、利益率の良い、新事業に着手するか…。
これから先、こういった事も、よく考えて、仕事をしなくちゃなりません…。
特に、仕事の品質を高めることが重要です。この仕事なら、これくらい高くても仕方ないよね。というか、理想は、こんないい仕事してくれるなら、これくらいの金額は妥当だ。とならなければなりません。
飲食なんかはわかりやすいですよね。まずい物にそんな高い金額を払う人はいませんから…。値上げをするなら今よりも美味しい物を提供する努力も必要です。言い方がわるいですが、値上げをしたからお客様が来なくなったのではなく、単に不味いからお客様が来ないのです…。
と、言うわけで、これから先は、難しい時代に突入していきますよ。