勝ちすぎては駄目。

先輩経営者に、言われました。

「勝ちすぎては駄目だ。」

その言葉をよく考えました。

確かに、常に勝つという事は、常に相手を打ち負かしている事になります。

そこには、負の感情が生まれる気がします。負けた相手は、やはり、面白くないでしょう…。

あとですね。勝つという事は、追われる身になるという事です。

周りは、勝っているところのスタイルを追従してくる訳です。

これだけ不景気な世の中であそこは景気良いぞ…。なんて噂がたてば、あそこの仕事を取ろうとなる訳です…。

言い換えれば、出る杭は打たれる…。

そういう事を心配して、先輩経営者は、あえて言ってくれたのかな?と、思います。

私は、仕事を取ることに、一生懸命で、何をすれば儲かるのか…。と、そんなことばかり考えて、社長業をしています。

もちろんですが、儲けて、自分の私利私欲の為にお金を使う為ではありません。

社員と社員の生活を守りつつ、社会に貢献したいという思いがあります。

しかしその結果、自分の周りしか見えていなかった訳です。

周りの事も考えなければなりません。私が頑張って弊社の売上が伸びるという事は、逆に、他の会社の売上が下っているという事です。

世の中の全体のパイは変わりませんからね。

今は、調子がよくても、他社が目をつけて、どんどん追従してきた場合は、最終的には道は塞がれるのです。

目立つ太い道ではなく、目立たない細い道をたくさん作り、少しづつ太くしてきたつもりなんですが、一つ一つの道が太くなり目立つようになった結果が今です。

自分のやってきた事は、正解だと思っていますが、その結果、細い道を仕事としていた人の仕事を奪ったというのが事実かも知れません。

これからは、そういう事も、気にしつつ、商売をしていかなければならないなと思いました。

助言をしていただける先輩経営者がいるという事は、ありがたい事だなと、つくづく思いました。