前回の衆院選は自民党というか高市さんの圧勝に終わりました。ちょっと勝ちすぎているのが怖いところです。勝ちすぎるというのは出来過ぎるというわけで、これ以上に出来を良くするのは至難の業だからです。今回の選挙の結果は90点とまでは言いませんが確実に80点はあるでしょう。
従来までの自民党の選挙後のスタートが60点だとし、今回は80点なわけです。勉強に例えると50点から20点底上げして70点にするのと、80点から20点上げて100点にするのは、かなり難しいのは、子ども時代に私のように勉強が苦手だった人ならすぐわかることだと思います。
自民党政権の良いところは、人件費をあげようとういう動きです。下は公共工事の労務単価の推移ですが、今年(令和8年度)は4.5%の上昇となっており、工事にかかわる労働者の公共工事の日当は25000円を超えました。

ちなみに、平成25年度から+に転じておりますが、その前の平成24年度までは民主党が政権を握っておりました・・・。
ただし、この労務単価で計算をすると、建設作業従事者の年収は600万程度となるわけですが、実態できには、400万~450万程度となっております。
何故かと言うと、世の中のほとんどの企業は中小企業のわけですが、大企業の労働分配率が50%程度に対して、中小企業は80%を超えており、利益が出せない(これ以上人件費をあげれない)状況だからです。
ここ3年間で分かったことは、中小企業の賃上げは月給が上がるだけで、残業の抑止や賞与の減額で年収は賃上げ前と差して変わってない。下手をすると将来払われるはずだった退職金の減額もありうるわけです。
とくに少子高齢化社会を迎え生産年齢人口が激減していくなかで、人手不足は大きな問題であり、人手が不足している企業が採用賃金を上げており、ここ2、3年で3割程度、新規雇用の賃金水準が上がっております。とにかく人を確保しなければならないので、月給30万スタートなんかが出てきているわけです。
今まで、22~23万で新規採用していた中小企業が30万で採用するわけですが、労働分配率が80%となっているのに3割もあげたら、会社はどうなるかは簡単に予想できます。その結果が、残業規制、賞与の減額、退職金の不支給につながわるわけです。
中小企業の労働分配率が80%だとすると、毎年2%昇給を行うためには、毎年売り上げを6%向上させなければ中小企業は賃上げができません。大企業の労働分配率の50%だと4%の売り上げ向上で賃上げができます。というか大企業は稼ぐ力が大きくもともとの労働分配率が高い為、利益を人件費にまわしても何とかなります。
日本の企業の9割以上は中小企業であり、そこで雇用されている人は7割と言われております。毎年2%の賃上げをするには、売り上げを6%あげる必要があるということは、物を買う値段が単純に6%上がるわけです。極端な言い方をしましたが、6%の値上げはなかなか認められない為、実質的には4%程度の値上げ率だと思われます。そこから差し引きしても、給料は上がっても2%物価の方が高く推移して行くわけです。
これからの世の中は、継続的に2%の賃上げが必要なわけですが、それに伴う物価の高騰は4%なので、ますます暮らしは厳しくなります。
この構造を変えるには、大企業と中小企業の取引の見直しを行い、物の値段を決めている大企業に価格の維持、中小企業への支払い金額を高くする必要があります。より深い話だと、中小企業の労働分配率を70%、大企業の労働分配率を60%にしていく必要があるのです。
大企業の法人税率を高くし、税収をあげて、世の中にお金を回さなければ物価高騰はおさえることができないのですが、問題なのは、海外のルールで海外では資本比率が高くなければ大企業を営むことができません。富めるものが富む資本主義の世界だからです。
ただ、この問題は、あと10年で大きくかわると言えます。人型ロボットの稼働がこれから本格的に進むからです。製造業における人の手というのは、本当に将来はいらなくなります。
工場では、当たり前でロボットが働き、おそらく介護の現場でも単純作業はロボットが働く時代となり、逆に人が余る可能性がでてきました。その前に、すでに事務職はAIに置き換わろうとしております。
勝負は、10年というわけです。10年後においても人でしか対応できない仕事を作り、人でしかできない仕事を守っていく必要があります。
大企業は黒字でリストラとよく騒がれていますが、ただ単に、このまま行くと将来的に人がいらなくなる為、今から備えてリストラして行っているだけです。資本力のある大企業ほど、ロボット化のスピードが早いからです。中小企業では1台2000万するロボットは買えないですからね。大企業であれば、短期的にロボットに2000万を使っても、人を雇用する金額が5年後からなくなるわけですから、どんどんとロボット化を進めるのは間違いありません。
EV創世記であったテスラは、おそらく5年以内には、EVから撤退するでしょう。すでに販売しているモデルを減らして、今までEVを作っていた工場で、ロボットの生産にとりかかっています。
テスラのロボット、オプティマスは今年から販売される予定で500万円未満を想定しています。最初はガラクタかも知れませんが、学習機能により頭と動きの精度が向上していく事を見越すと2030年頃には、人型ロボットの時代が始まります。
そうなると、今騒いでいる賃上げの話も、どこかに飛んで行ってしまうんでしょうかね。
がですね、現在、人件費の高騰は、中小企業の大きな課題であり、これを乗り越えれるかが、中小企業の生き残りをかけた戦いなわけです。