一つ前の日記に対して、問い合わせを何件か頂きました。ありがとうございます。
個人的な意見と書きましたが、すみません。調べると公的な機関も出しておりました。
やはり、空間除菌は推奨されておらず、拭き取りによる消毒と手洗いのみとなっております。
また、北里大学が各種消毒剤等の消毒効果について、最近発表されました。
オレンジの部分が消毒効果が怪しいのですが、空間消毒に使用されている薬剤の多くはこのオレンジの部分です。ひょっとしたら、北里大学も空間除菌は意味がないと暗に言いたいのかも知れませんね…。
私が、空間消毒が意味がないという事は何故かと言うと、消毒作業の物理的な基本です。
消毒しようとする対象物への消毒剤の当て方です。
ほとんどの空間除菌業者が使用しているのは、安物のULV消毒機です。
ちなみに、ULVとはUltra Low Volume(濃厚少量噴霧)の略称で、少量の濃厚な薬液を昆虫に付着しやすい大きさの粒子(20マイクロメートル以下)にして空間噴霧する方法です。
ですが、多くの業者が使用しているULV機はどちらかというミスト機と言われる200マイクロメートル程度の噴霧しか行えない、スモークマシーンみたいな、なんちゃってULV機です…。実際にスモークマシーンみたいにモクモクとでます。(笑)
弊社のULVは、コンプレッサーから圧縮空気を送り超微細粒子ノズルを通って7マイクロメートルの粒子が噴霧されます。いんちきスモークマシーンではなく宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発したノズルが使われています。
そこで肝心なウィルスの大きさです。
ウィルス、目に見えますか?
見えるなら、避けますよね…。
説明する前に、単位のお話をします。1メートルの1000分の1がミリメートルです。これは、わかりますよね。マイクロメートルは、1ミリメートルの1000分の1。そして、ウィルスの大きさですが、さらに小さい単位、ナノメートル、マイクロメートルの1000分の1の単位で表されます。
新型コロナウイルスの大きさは約100ナノメートルです。消毒機の噴霧粒子と単位をあわせるなら0.1マイクロメートルと言うことです。
多くの空間除菌業者が使っているいんちきスモークマシーンみたいなULV機から発生している200マイクロメートルと0.1マイクロメートルでは2000倍の大きさの違いがあります。弊社の消毒機でも70倍のサイズの違いがあります。大きさ=重さとすると、空気中に漂っている時間が変わってきます。
的が小さ過ぎるのです。そして、効果が期待できない薬剤を使用している。
と言うことで、空間消毒や空間除菌は的外れなのです…。
空間ではなく、物に対して、拭き取りの代わりに照射するのであれば、多少の効果は期待できますが、適切な濃度のアルコールや次亜塩素酸系による拭き取りの方が有効でしょう。
飛沫感染による経路がほとんどなので、やはり、マスクの着用が自己防衛の為には適しています。
私は、正直、マスクかぶれがひどいので、客先や不特定多数の人が集まるところでしかマスクは着けません。すみませんが、本当にマスクかぶれがひどいのです…。
と言うことで、施設等では、予防の為の空間消毒や空間除菌は全く意味がありません。感染者が出た場合においてもです。
予防は、体調不良の人に施設を利用させない。施設利用者のマスクの着用及び手の消毒です。
感染者が出た場合は、手が触れる恐れのある場所の消毒剤等による拭き取りと換気です。