下方修正

経営者をしていると、会社の成績というのは、子どもの通信簿のような物です。成績が悪いと心臓に良くありません。

今期は、前期に比べると、厳しい期になるだろうとは、覚悟をしていましたが、上半期を迎えた現在、予想を遥かに超える厳しさです。

法令が変わり、昨年、一時的に伸びた部分が、リバウンド…。ある程度の予測はしていましたが、想定以上のリバウンドです。

あとは、資材の高騰。特に、車で商売をしている弊社にとっては、燃料の高騰は、とても厳しいです。

物の値段は、年々、実質的に高騰しています。バキュームカーやごみ収集車は年々高くなっており、年5%〜10%の値上げ巾です。どんどん高くなる為、早めに車両は購入を進めて行く必要があります。

実質的なお金の価値、紙幣の価値が下がって来ている為、紙幣の価値があるうちに、早めに設備投資に回した方が良いのです。

デフレと言いつつ、ステルス的に、インフレは始まっているんです。

税金が2%あがれば、国内での実質的な紙幣の価値は、2%下がります。銀行に預けている現金にしても、2%分実質的な価値が減っています。

この不況下で、国は賃上げを迫ります。これは、何を意味するのか…。

原資がないので、企業とサラリーマンから、年金や社会保険料を強制的に徴収しますよ。という事です。

社会保険料の恐ろしいところは、勝手に決めて、勝手に上がって行く事です。消費税と違い、社会保険料は我々の将来のお金だから仕方ない為、あまり騒がれないので、気づかないのです。

介護保険は、現役世代からとるだけではなく、65歳以上の年金生活者からも徴収します。年額6万程です。

この6万が払えない高齢者が昨年は2万おり、資産の差し押さえをされています。これからは、もっと増えるでしょう。

紙幣の価値が下がり、実質的に物価が上昇する。これは、不景気化のインフレ。スタグフレーションです。

少し前に値ぎめができなければ終わると書きましたが、値ぎめができるところは、価格を高騰させています。というか、値上げしなければ赤字となるのです。輸入に頼っており、紙幣の価値が下がり、原価コストが高くなれば、その分値上げをしなければなりません。従業員の給料を賃上げする為には、売上を増やす=値上げをしなければなりません。

経営者というのは、こういった当たり前の事を、真剣に考えて、未来を予想して、計画をたてる必要があります。

想像以上に、これからの日本で既存の商売をするという事は、難しいと言えます。

労働生産人口が減る経済縮減時代に、成長をするという事は、とても難しいのです。